Moiz's journal

プログラミングやFPGAなどの技術系の趣味に関するブログです

税金

 年末調整の時期がやってきた。
 私みたいな普通のサラリーマンは、会社に書類をちょちょいと書いて提出すれば税金の処理は終わってしまうわけだが、それでさえも制度がころころ変わってわかりにくい。例えば今年は配偶者特別控除のしくみが変わったらしい。定率減税も廃止の方向へすすみそうだし、毎年頭に入れることは多い。年末調整程度でわかりにくいというぐらいだから、毎年確定申告をすることになったらと思うとぞっとする。
 しかし、この時期にいつも思うのが税金の不公平さだ。われわれ給与所得者はすべてガラス張りで節税のしようもないが、事業主や一部の金持ちは収入を法人にふりわけて節税している。累進課税とはいっても実際には高額所得者の実質的な納税負担は庶民よりも小さいのだ。さらに、そのやり方にもなっとくがいかない点が多い。レストランなどで、どうみても仕事がらみには見えないのに領収証を要求している人がいるが、あれはおそらく接待費として経費でおとすのだろう。しかし、それは節税ではなくて脱税ではないのか?
 さらに問題なのが、納税に関わるコストだ。企業の経理部で税金の計算にかかるコスト。事業主などが節税を行うに当たって負担するコスト。国や自治体が一人一人の所得を把握するのにかかるコスト。さらに修正や追徴となれば、それに伴う膨大なコストが発生する。すべて回り回って国の経済全体の負担になるはずだ。
 じゃあどうすればいいのか。以下、むちゃくちゃな案をかく。素人の戯言につき、ばかげた点に関してはご容赦いただきたい。
 私としては所得税や住民税のような所得に応じた税金は廃止してしまえば良いと思っている。代わりに消費税の率を20%にでも30%にでもあげれば良いのだ。これで、行政からは所得を追跡するコストが、納税者からは経費などの計算のコストがなくなる。節税も難しくなるし、所得を把握できないような職業の人からも税金が徴収できる。ついでに法人税もなくしてしまえば、赤字決算で税金を払わない企業が存在できなくなる。外形標準課税なんてややこしいものもなくしてしまえる。
 さて、すべてを間接税にすると累進課税がくずれて所得の再分配が効率的に行われず、また低所得者層の負担が大きくなる、という問題点がでてくる。そこで、一人に100万円くらいずつ返すことにする。所得・収入関係なく国民全員一定額だ。これで、低所得者への所得の再分配が行われる。実質的な累進課税も維持される。高額所得者の累進率はさがるが、彼らはもともと節税で実際支払うべき額よりも遙かに少ない額しか納税していないのだから、問題としては現在とそう変わることはない。法人に関しては、利益が少ない企業の税負担が増えることになるが、利益を上げることは企業のつとめなのだから容赦されるべきだろう。それでまずければ従業員の数にでも応じて納税すべき消費税のうち一定額の納入を免除してはどうか。
 この方法で、税の不公平感の解消、納税・徴税にかかわるコストの削減、が一挙に実現できる。