Moiz's journal

プログラミングやFPGAなどの技術系の趣味に関するブログです

Interface誌2020年7月号に当ブログの記事と類似性の高い記事が掲載された件について

Interface誌2020年7月号に当ブログの記事と類似性の高い記事が掲載された件について

はじめに

当ブログ及びそれをもとにした同人誌「PythonとColabでできる ゼロから作るRAW現像」の内容と非常に類似性の高い記事が、私の知らない間に商用雑誌に掲載されるという事がありましたので、その経緯についてまとめます。

類似性の高い記事について

Interface誌(CQ出版社)の2020年7月号特集記事「AI時代の画像処理教科書」において、当ブログ及びそれをもとにした同人誌「PythonとColabでできる ゼロから作るRAW現像」の内容と非常に類似性の高い記事が掲載されました。私への事前連絡などはありませんでした。

具体的には特集第1章「ディジタル画像の基礎知識」において、24-25ページおよび27ページの内容が、当ブログの2018-9023の記事「ゼロから作るRAW現像その1-基本的な処理」と非常に似通っています。 類似点は単に内容の類似性にとどまらず、多くの文章はほぼそのまま、または小さな変更のみの形で雑誌記事にとりこまれていました。また、非常に似通った図も使用されています。

例1

Interface誌24ページ

イメージセンサは碁盤の目状に並んだ小さなフォトセンサの集まりでできています.1つ1つのフォトセンサは,そのままでは色の違いを識別できません.

当ブログ

画像センサーは、碁盤の目状にならんだ小さな光センサーの集まりでできています。一つ一つの光センサーはそのままでは色の違いを認識できません。

例2

Interface誌25ページ

カメラ用のイメージセンサでは,2000年代初頭までは補色フィルタや3板式もそれなりの割合で使われていたのですが,イメージセンサの性能向上やカメラの小型化,高解像度化の流れの中で,ほとんどがベイヤー配列に変わりました。

当ブログ

カメラ用センサーでは2000年代初頭までは、補色フィルターや3板方式もそれなりの割合で使われていたのですが、センサーの性能向上やカメラの小型化と高画質化の流れの中でほとんどがBayer方式にかわりました。

この他に、第4章「プログラミング体験」の内容も、当ブログと似通っています。

特集の第1章では当ブログ記事が参考文献としてあげられてはいますが、私としては量・形式ともに正当と認められている範囲を大きく逸脱していると考えました。

Interface誌の対応

この点についてTwitterでInterface誌に問い合わせたところ、以下のような記事の類似性を認める回答及び謝罪がありました。

また、別途、編集部から私の方に、直接の謝罪と、編集部として10月号に謝罪文を掲載する予定であることが伝えられました。

実際に、8月25日に発売されたInterface誌10月号171ページにおいて、「読者の皆様へ」という文章がが掲載されている事を確認しました。

この文章では、Interface誌7月号の記事と当ブログ記事の類似性が高いことを認め、対象となる記事と当ブログの内容を説明し、謝罪の言葉をのべています。

私が第一に求めたかったことは、当該の記事が私の記事を元にしたことである事を公の形で認めてもらう事でしたので、これで私としてはこの件については終了したいと思っています。

(ただし、これは当ブログについての著作権等を放棄するものではありません。)

なお、謝罪文と同時に掲載された私の同人誌の案内は私が要求したものではありませんが、上記の記事が私の記事を元にしたことを周知させるにあたって有用と判断したため、編集部の考えの通りにしてもらいました。

支援くださった方々へ

該当のブログ記事を執筆中から非常に熱心なフィードバックをくださり、同人誌にも協力していただいたからあげさん(id:karaage)には、相談に乗っていただいた上ブログ記事でこの件をとりあげていただきました。 Interface誌に謝罪が載るまではこの件について取り上げないようにしようと考えていたためにお礼が遅れてしまいましたが、からあげ氏にはこの場を借りて改めて感謝させていただきます。

また、この件について、Interface誌への連絡がTwitterというオープンな手法であったために、ツイッター上でのあたたかい励ましの声を多数いただきました。

この他に、同人誌「ゼロから作るRAW現像」を支援として購入いただいた方も多数いらっしゃいました。

私自身非常に意気消沈する出来事だっただけに、こういった支援の声が大きな励みになりました。 あらためてこの件について温かい言葉をかけていただいた方、また同人誌を購入頂いた方々に、感謝したいと思います。

ありがとうございました。